貴社の概略を簡単にご説明ください

弊社は、ＳＧホールディングスグループの人材事業を担っている会社です。
主に物流業と製造業に対する業務請負と人材派遣事業を強みにしております。2万人規模のスタッフがおり、全国に260箇所を超える拠点があります。派遣社員と派遣先の双方が安心できる高品質なサービスを心がけており、2015年から継続して優良派遣事業者認定制度の認定事業者に選ばれております。

齋藤さんは、どのような職務をご担当されていますか

全国17箇所にジョブセンターがあります。そこで働く採用担当者の採用活動を支援することが主な仕事です。
例えば、求人に対する応募者数を増やす施策や、応募者が実際に面談へ来られる比率を高める施策などを試行錯誤しております。

過去にシステム導入の業務に携わったご経験はありましたか

WEBのオウンドメディア運営を担当していたことはありますが、本格的なシステム導入に携わったのは今回が初めてでした。

BioGraphの導入を検討する以前、どのような課題に直面していましたか

仕事を探している求職者は他社の求人にも応募するため採用プロセスの質を高めておかなければ、優秀な求職者が他社に流れてしまいます。その為我々は、採用プロセスを常に見直しています。当時は、とりわけ予約率と実施率の改善が大きな課題でした。予約率とは、応募した方々の中から来場(面談)の予約をしてくださる方々の比率です。
実施率とは、予約をした方々の中から実際に来場(面談)してくださる方々の比率です。

具体的に何をするのか明確でしたか

はい。どうして予約に至らないのか、どうして来場していただけないのかについて、求職者から生の声を集めました。分かったことは、「面談の日時が合わない」や「面談会場が遠い」という理由でした。

社内会議で改善策を議論している時、私が何気なく「来場する必要のない仕組みにすればいいのではないか」と提案しました。実現すれば「会場が遠い」という理由を解消できます。私はWEB面談の導入をイメージしていましたので、「日時が合わない」という理由も解消できるのではないかと考えていました。
「そのアイデアいいね」という上司の言葉から今回のプロジェクトは始まりました。

BioGraphを知ったきっかけと、他社サービスも検討したかどうかを教えてください

私がWEB面談について情報収集を始めると、ある取引業者が「いいサービスがありますよ」と言ってBioGraphを紹介してくださいました。その他に2社のサービスと無料で使えるSkypeやLINEの活用も含めて検討を行いました。

BioGraphに決めた理由を教えてください

「全ての採用プロセスをWEBで完結させたい」という当社の要望を叶えてくれる唯一のサービスがBioGraphでした。他社のサービスは、通話機能だけしかなかったり、履歴書や身分証明証などの書類を回収できなかったりと、機能に不足がありました。もちろん、BioGraphでもカバーできない事はありましたが、BioGraphは要望に応じたカスタマイズが可能だった為、弊社の業務内容に合わせることができる点を高く評価しました。また、価格帯についてもとてもリーズナブルだと感じました。

ただし、直ぐに導入を決断出来たわけではありません。人材採用のプロセスは弊社事業の核となる部分であるため、導入は慎重に行う必要がありました。その為まずは一部拠点での試験導入から始めてみることにしました。

試験導入は順調に進みましたか

当初は社内での導入調整等を含めて、3ヶ月間ほどの試験導入を想定しておりましたが、核となる採用プロセスの変更が伴うため、本格導入は慎重に行う必要がありました。その結果本格導入までには10ヵ月ほどかかりました。その間も細かい微調整等のカスタマイズを継続的に実施できたことが、弊社のWEB面談のノウハウになって活かされていると考えています。
また、試験導入中は電話で応募された方に対してのみWEB面談のご案内を行い、希望された方に実施をしていた為、弊社ウェブサイトからの応募の方にはWEB面談をご案内することが出来ませんでした。こちらについてもBioGraphをカスタマイズすることでシステム連携を実現し、弊社ウェブサイトからの応募でも希望される方にはWEB面談を実施可能な状態にすることが出来ました。

実際にBioGraphを使ってみた採用担当者の声にも耳を傾けました。すると、「会場で面談する時は資料を見せながら話をするので説明しやすい。でも、WEB面談は資料を見せにくいので説明しづらい」という声が挙がりました。そこで、マージナル様に相談したところ、画面を共有させる機能（画面共有機能）を搭載してくれました。これにより説明資料をお互いに確認しながら、面談を実施することで、面談担当者の説明負荷が減り応募者の方の理解も深まったと考えています。

またグループ全体として、コンプライアンスやセキュリティー強化の必要性が高まったため、個人情報をBioGraphではなく、自社サーバーで管理する仕組みにカスタマイズしました。

試験導入やカスタマイズは大変でしたが、課題が出る度にマージナル様が一生懸命に対応してくださり、満足できるシステムが完成。ようやく正式に導入することを決断できました。

BioGraphを導入してから、どのような成果を実感していますか

応募者の多くはウェブサイト経由です。その方々が予約をし、実際にWEB面談を受けていただける「実施率」は、以前のやり方と比較して10％ほど改善しました。応募から予約までの予約率も、数字で把握するのは難しいのですが、良くなりました。

採用プロセスのスピード改善についても期待通りの効果が表れました。
以前は、応募者が面談を予約してからお仕事を開始されるまでに7～10日ほどかかっていましたが、当初からWEB面談を最短の日程で実施するように取り組んだこともあって１～7日ほどに短縮されました。採用プロセスが効率化できたことで応募者の方が実際に入職されるまでの期間を短縮することができ、応募者の方にも喜ばれています。

実は、試験導入期間中にある程度の効果は見えていました。だから本格導入に踏み切れたという背景もありました。

求職者の方々はBioGraphをどのように評価していますか

高い評価をいただけております。ご意見で多かったのは「交通費がかからないので助かります」という声です。主婦の方からは「小さい子どもがいて外出できないので、WEB面談は助かります」と感謝いただきました。Wワークを希望している人からも「仕事の休み時間にWEB面談できるので便利です」と言っていただけました。

導入後に想定外の問題は出ましたか

ある時期「予約してもWEB面談に進まない人が多いな」と感じていました。マージナル様にも協力していただき、原因を突き止めることに。すると、WEB面談を予約した後に履歴書を登録する必要があるのですが、記入いただく項目が多過ぎたので「履歴書を登録するのが面倒くさい」と思われていることが分かりました。直ぐに登録内容を簡素化することで問題を解決することができました。

BioGraph導入をどのように評価されていますか

「全ての採用プロセスをWEBで完結させたい」という当初の目標を達成できたことに満足しています。私は、情報を収集するだけの仕組みにはしたくありませんでした。入職に必要な書類も回収でき、入職する方々へ伝えるべき情報をきちんとお伝えできる仕組みになりました。BioGraphを導入してから8ヵ月で2,300名ほど、月平均150名ほどのWEB面談を実施しています。
とても使いやすいシステムに、現場の評価も上々です。

社内ではBioGraph導入に向けてどのような工夫をしましたか

当初は、BioGraphを使うエリアを数ヵ所に絞りました。そうすることで支援しやすくなるからです。
また、遠方の拠点に対してはビデオカンファレンスにて遠隔で研修を行いました。

問い合わせ窓口は私だけだったので、BioGraphの使い方に関する問合せが集中し、当初は大変でした。それも、BioGraphの使い方をよく理解している担当者を育てることで、解決しました。

今後、BioGraphで実現したいことはありますか

弊社には夜勤の仕事もあります。夜勤で働きたい方々の中には、夜の面談を希望する人もいらっしゃいます。WEB面談でしたら自由度が高いので、例えば21時からWEB面談を実施することもできると考えています。今後も引き続き、求職者の方々に喜んでいただけるよう、採用プロセスに磨きをかけていきたいと考えております。

齋藤さんありがとうございました！